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青森あず動物病院
青森県 青森市の動物病院 診療対象の動物は犬・猫・小鳥・ハムスターなど。
ペットとの共存
ペットを我が子同様に飼うようになり動物とのふれあいが密接になってきています。
良い事ばかりではなく、例えばペットの病気が人に染つるという事もあります。

実際、お腹に五百円玉大のあざの様な痒みを伴う皮疹ができ、なかなか治らないので皮膚科を受診したところ、「猫を飼っていないかね」と聞かれ、「実は獣医です」と答えると、笑いながら「糸状菌だよ」と言われました。
糸状菌とはカビの一種で犬や猫では普通にあるものですが、免疫力が落ちた時に発症します。これは時に人にも発症する人獣共通の病気です。動物と人では若干皮膚の症状が違うので全く気づきませんでした。

人獣共通感染症の多くは、必要以上に密接に接触しない、動物に触れた後は手を洗う、口移しで食物をあげない、ベッドの中に入れないなど、最低限の注意をしていれば、よほど体が弱っていない限り心配はありません。
他にも「猫に咬まれて腫れた」「子供がアレルギーに」「疥癬をうつされた」等々、動物の被害報告(?)は多々あります。
先日も「子供が猫に咬まれて怪我をしたんだけど」という電話がありましたが、咬んだ猫が怪我をしたのならうちへ連れてきてください、とも言えますが、人間の子供の方だったので、「病院へ行ってください」としか言えませんでした。

動物との生活の中で起こる色々なトラブルは、飼う側が気を付ければ解決することが多いと思います。
ノミ・ダニなどの寄生虫予防を含めたペットの健康管理をしっかり行い、家族になにか異常が認められた時は、速やかにヒトの病院へ行き、どんな動物をどのように飼っているかも併せて伝えることが、正しい診断・治療につながると思われます。